かんぽの宿寄居
荒川の流れに沿って走る国道140号から少し高台にあがったところにある「かんぽの宿寄居」。
11月中旬に訪れると、ホテルの周りに植えられた木は濃紅色に染まっていた。
近付いてみると、一本ずつ木の手前に「大相撲寄居場所記念植樹」と書かれた木の表札が掲げられており、関取の名前。
大相撲寄居場所が開催されたのは平成4年(1992年)のこと。若貴ブームの真っ最中だ。
その時に横綱などが宿泊していたこのかんぽの宿(当時は寄居簡保センター)に、力士たちが記念植樹をしたのだそう。その際のエピソードがこちらのブログに書かれていた。
●相撲巡業その2 - エクステリアプランナーのいる彩光ブログ
さっそく建物の中へ。
日帰り温泉利用の人は、自動販売機でチケットを購入する。
一階のロビーからはすぐ裏の山が見渡せる。
山はところどころ紅葉してまだら色になっている。
浴室は最上階の6階。
ここは浴室だけのフロアだ。
浴室入口前のスペースはガラス張りで、荒川とその両岸に広がる集落と、その向こう側の山が見渡せた。
大浴場および露天風呂から見下ろせるのもまったく同じ、のどかな山里風景だ。
↑これは公式サイトのキャプチャ。
内風呂は半円型の湯船が2つ並んでおり、1つが金山温泉、もう1つは真水でバイブラ。
湯船のへりから天井まで全面窓ガラスになっていて、湯船に浸かったまま、荒川の向こう岸の家屋やその奥に横たわる山が一望できる。
ちょっと覗き込めばすぐ下を走る国道も、荒川手前に点在する建物なども。
下界から双眼鏡使えば、浴室内も見えちゃいそうだなあ。
でもそういうことを気にしない人にとっては、何もさえぎることなく外を眺められるこの大浴場は最高だと思う。
露天にも、さほど大きくはないが浴槽がある。
3方は胸の高さくらいの柵で囲まれているが、荒川側はガラスになっている。
ここのガラスはやや曇っているので風景はぽやけるが、湯船に浸かった状態だと地面とガラス柵の間から山が見える。
それほど広くはないが開放感たっぷりで心地よかった。
これは、風呂上がりに浴室手前にスペースのガラス越しに撮影した写真。
荒川をまたぐ橋が中央右手に写っている。
荒川の両岸はこんもりした木が二列に並んでおり、その手前に国道、さらにその手前を秩父鉄道が伸びている。
帰りに駐車場でふと見ると、「小結若花田関」と書かれた表札が付けられた木があった。
24年前、ここでたくさんのカメラに囲まれて、スコップを握り、土をかけたのだろう。木は大きく育ち、赤く輝く葉が青空に映えていた。







































